
見どころは、モネの作品のなかでも連作としてよく知られている〈積みわら〉や〈睡蓮〉等をモティーフとした連作。また、モネがサロン(官展)を離れ、印象派として活動を始める前に描いていた作品も、大作《昼食》を中心に多数紹介されている。この大作《昼食》はモネの意欲作だった様だが1870年のサロンには落選。しかし、希少な「モネの黒」が感じられる初期の作品である。

↓《ヴェトゥイユの教会》1880年 油彩、カンヴァス 50.5×61.0cm サウサンプトン市立美術館 © Southampton City Art Gallery

パリ9区に生まれ、家族の転居に伴い5歳頃からル・アーヴルで暮らしていたモネは子どもの頃から絵が得意であった。パリに出る前の少年時代、風景画家ブーダンから戸外での油絵制作を教えられた。ブーダンは、それまでアトリエで制作するのが当たり前だった画家の活動を戸外に移し、明るい太陽の光の下で川、田園、海や空の風景を描いていた画家である。モネは、印象派の創設者として有名なだけではなく、恩師ブーダンの手法を受けつぎ、戸外でモテ


↓《ウォータールー橋、曇り》1900年 油彩、カンヴァス 65.0×100.0 cm ヒュー・レイン・ギャラリー Collection & image © Hugh Lane Gallery, Dublin
展示作品のすべてがモネの作品というモネのファンにも印象派のファンにも、またモネをよく知らないという人たちも親しみやすい構成となっている。本展の後は大阪・大阪中之島美術館で開催される。
※東京展、大阪展で出品作品が一部異なります。


←《ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ 》1904年 油彩、カンヴァス 65.7×101.6 cm ワシントン・ナショナル・ギャラリー © National Gallery of Art, Washington.Collection of Mr. and Mrs. Paul Mellon, 1983.1.27







