
→ルイーズ・ブルジョワ《ヒステリーのアーチ》1993年 ブロンズ、磨かれたパティナ 83.8×101.6×58.4 cm 撮影:Christopher Burke
↓ルイーズ・ブルジョワ《蜘蛛》1997年 鋼、タペストリー、木、ガラス、布、ゴム、銀、金、骨、449.6×665.5×518.2 cm 撮影:Maximilian Geuter

→ルイーズ・ブルジョワ 《堕ちた女[ファム・メゾン(女・家)]》
1946-1947年 油彩、リネン
35.6×91.4cm 撮影:Christopher Burke 画像すべて© The Easton Foundation/ Licensed by JASPAR, Tokyo, and VAGA at Artists Rights Society (ARS), New York


ルイーズ・ブルジョワの作品のインスピレーションの源は、すべて彼女自身が幼少期に体験した複雑で後に長くトラウマになった幼少期の出来事である。母への憧憬と見捨てられることへの恐怖、父への愛憎、恐怖、家庭教師への不愉快な記憶などから激しい感情を呼び起こし、それをモチーフへ変える。希望と恐怖、不安と安らぎ、罪悪感と償い、緊張と解放といった相反する感情や心理状態を表現している。彫刻の創作を自身の攻撃的な感情のはけ口、感情を説き放つ行為と信じていた。この言わば負の感情から生み出された作品はセクシュアリテ

本展の副題『地獄から帰ってきたところ、言っとくけど、素晴らしかったわ』というのは晩年の作品、ハンカチに刺繍で綴った言葉からの引用である。ブラックユーモアに作家の感情のゆらぎが暗示されている。生涯『見捨てられること』への恐怖から逃れられず、自らを逆境を生き抜いた「サバイバー」と考えていたルイーズ・ブルジョワ、本展では、第1章 私を見捨てないで、第2章 地獄から帰ってきたところ、第3章 青空の修復の3部の構成で2つのコラム

ルイーズ・ブルジョワ:1911年パリでタペストリー専門の商業画廊と修復アトリエを経営する両親の次女として生まれる。父親の支配的な態度、病気に苦しむ母親を長きにわたり介護していたことが、幼いブルジョワに罪悪感や裏切りの感情、見捨てられることへの恐怖心を植え付けた。1932年、20歳のとき母親が死去。同年にソルボンヌ大学数学科に入学したが、母を亡くした悲しみからアーティストとしてのキャリアを志望。その後、ソルボンヌ大学、パリ国立高等美術学校、エコール・デュ・ルーブル、アカデミー・ドゥ・ラ・グランド・ショミエール








「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」森美術館(港区・六本木)開催期間:2024年9月25日(水)~ 2025年1月19日(日) 開催時間:10:00~22:00(最終入館 21:30) ※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)※ただし、2024年9月27日(金)・9月28日(土)は23:00まで、10月23日(水)は17:00まで、12月24日(火)・12月31日(火)は22:00まで(最終入館は閉館時間の30分前まで) 入館料はこちらから→チケット 本展は、事前予約制(日時指定券)オンライン料金※音声ガイド付チケット販売中 音声ガイド料金600円 ※森美術館の「⾳声ガイド」はご⾃⾝のスマートフォンで利⽤するウェブアプリです。スマートフォンおよびイヤフォンをご持参ください。会場での貸出はなし。※⾳声ガイドは当⽇、会場でも販売 問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル) 森美術館ウェブサイト:www.mori.art.museum