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東山魁夷《満ち来る潮》19 70(昭和45)年 紙本・彩色 山種美術館 ↓会場
↑東山魁夷《緑潤う》1976(昭和51)年 紙本・彩色 山種美術館
↓東山魁夷《秋彩》1986(昭和61)年 紙本・彩色 山種美術館
今年で没後25年となることを記念して山種美術館では、所蔵する東山魁夷の作品すべてが公開される。四季を通じて自然との対話を重ね、詩情豊かな風景作品で人々を魅了した東山魁夷(1908–1999)。日本を代表する日本画家である。日本や欧州の自然の情景から古都の町並みにいたるまでの詩情豊かな風景作品は、没後四半世紀
↑東山魁夷《緑潤う》1976(昭和51)年 紙本・彩色 山種美術館
↓東山魁夷《秋彩》1986(昭和61)年 紙本・彩色 山種美術館
↑上村松園《蛍》1913(大正2)年 絹本・彩色 山種美術館
←奥村土牛《水蓮》1955(昭和30)年 絹本・彩色 山種美術館
↑上段左から御所車(胡麻入りこしあん)、涼やか(錦玉羮・練切り)、潮風(黒糖風味大島あん・羊羹・淡雪羮、下段左からあげ潮(つぶあん)、さなえ(こしあん)
を経た今も色褪せず、多くの人々を感動させている。←奥村土牛《水蓮》1955(昭和30)年 絹本・彩色 山種美術館
↑上段左から御所車(胡麻入りこしあん)、涼やか(錦玉羮・練切り)、潮風(黒糖風味大島あん・羊羹・淡雪羮、下段左からあげ潮(つぶあん)、さなえ(こしあん)
本展では、構成を第1章 東山魁夷と日本の四季、第2章 日本の夏として、東山魁夷の美術館所蔵作品すべてに加えて東京美術学校時代の恩師、先輩、同級生など関連のある画家たちの作品、そして今回サブタイトルに『日本の夏』とあるように夏を題材にした近代・現代の日本画家の涼しげな優品を選りすぐり紹介している。
見どころは、普遍的な日本の海のイメージと伝統的な日本絵画の装飾性が融合した幅9メートル超の大作《満ち来る潮》。皇居新宮殿にある東山魁夷の代表作と同趣作品を当館初代館長(山﨑種二) が画家に制作を依頼した逸品だ。また、画家が作家・川端康成の言葉「京都は今描いといていただかないとなくなります、京都のあるうちに描いておいてください」という言葉をきっかけに京都の風情と季節のうつろいを 格調高く描いた連作「京洛四季」もぜひ見ておきたい作品。美術館の魁夷コレクションが公開されるのは10年ぶりである。そのほかにも日本の海と銀色の月を描いた横山大観の《夏の海》、青い浴衣姿の女性の一瞬のたたずまいを捉えた上村松園の《蛍》(いずれも山種美術館蔵)など、誰の心も打ち、目にも涼やかな作品が揃っている。美術館内は作品保護のため、温度・湿度が一定に保たれている素晴らしい環境だ。ひんやりと作品にも人にも快適な環境で作品を鑑賞できる。絵を鑑賞した後は1階のカフェ「Café椿」で。今回も本展で紹介される名画にちなんで創作された和菓子とお茶ですてきな時間が過ごせる。
↑池田輝方《夕立》1916(大正5)年 絹本・彩色 山種美術館
『【特別展】没後25年記念 東山魁夷と日本の夏』 山種美術館(渋谷区・広尾)
会期:2024年7月20日(土)~9月23日(月・振休) 開館時間:10:00~17:00 入館は閉館の30分前まで ※入館日時のオンライン予約可 会場:山種美術館 休館日:月曜日(8/12[月・振休]、9/16[月・祝]、9/23[月・振休]は開館、8/13[火]、9/17[火]は休館)
入館料:一般1400円、【夏の学割】大学生・高校生500円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)
※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1200円
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。
※複数の割引・特典の併用はできません。※太田記念美術館との相互割引、戸栗美術館との相互割引/チケットのご提示で入館料を100円割引。同館の入場受付時にご提示を。