↑関帝廟壁画「張飛、督郵を鞭打つ」 土製、彩色 清時代・18世紀 内モンゴル自治区フフホト市水門塔伏龍寺伝来 内蒙古博物院蔵
→儀仗俑 青銅製 後漢時代・2~3 世紀 1969 年、甘粛省武威市雷台墓出土 甘粛省博物館蔵 ↑蟬文冠飾 銅製、金 西晋時代・3 世紀 2003 年、山東省臨沂市王羲之故居洗硯池 1 号墓出土 臨沂市博物館蔵
紀元前202年に始まった中国の古代王朝「漢」。およそ400年の栄華を誇った王朝も2世紀末頃にはその権威に陰りを見せた。184年、農民による黄巾の乱をきっかけに各地に有力武将が歴史の表舞台に登場してくる。群雄割拠のなか、やがて曹操、劉備、孫権の
↑関羽・張飛像 張玉亭作 土製、彩色 清時代・19 世紀 天津博物館蔵
三勇がそれぞれの領土を確立。ここに魏、蜀、呉の三国時代が始まった。
三国鼎立の魏・蜀・呉の歴史はその攻防を記した中国の正史『三国志』全65巻に詳しい。三国の歴史書であるから「三国史」でもよさそうだが、「志」は「しるす」とも読み、書き記す、記録するという意味があり、このことから『三国志』の表記は納得できる。イスラム美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画)が総力を挙げ、各部門を代表する肖像の傑作約110点が来日する。
そして明の時代になるとこの三国をテーマにした長編小説が刊行される。それが『三国志演義』である。蜀の劉備・関羽・張飛が義を結ぶのに始まり、諸葛孔明らの英雄豪傑の活躍と運命を通俗的に描いた。正史に虚構を織り交ぜたこの壮大な小説は『水滸伝』『西遊記』『金瓶梅』とともに四大奇書といわれる。
日本では江戸時代に訳出され、現在に至るまで全体または一部を素材とした翻案が多く刊行され愛読者を獲得してきた。
本展はあえて“リアル三国志”と銘打ち、『三国志演義』などの歴史物語と一線を画す“リアルな実物ならでは”の同時代の文物をもって三国志を最新の成果で読み解こうとする特別展である。展示は、プロローグ「伝説の中の三国志」、第1章「曹操・劉備・孫権 英傑たちのルーツ」、第2章「漢王朝の光と影」、第3章「魏・蜀・呉 三国の鼎立」、第4章「三国歴訪」、第5章「曹操高陵と三国大墓」、エピローグ「三国の終焉―天下は誰の手に」の構成。 2009年河南省安陽市で発見された曹操を葬った墓―曹操高陵―から 出土した「魏武王
↑貨客船 土製 後漢~三国時代(呉)・3世紀 2010 年、広西チワン族自治区貴港市梁君垌 14 号墓出土 広西文物保護与考古研究所蔵
常所用挌虎大戟(ぎのぶおうつねにもちいるところのかくこだいげき)」の石牌、呉の墳墓から出土した土器の貨客船、蜀の富裕層の墓に置かれた「金のなる木」の揺銭樹台座、後漢から三国時代に時の権力者たちを魅了した黄金の帯金具「金製獣文帯金具(きんせいじゅうもんおびかなぐ)」など、三国時代の貴重な遺物が出品される。また、『三国志演義』の一幕を表現した「張飛、督郵を鞭打つ」の関帝廟壁画、清時代の「関羽・張飛像」などは三国志演義ファンも喜ばせてくれる。ともすれば物語と豪傑譚に流されがちな三国志の世界を、実物を通して概観する緻密な特別展である。
『日中文化交流協定締結40周年記念 特別展 三国志』東京国立博物館(台東区・上野公園) 会期:2019年7月9日(火)~9月16日(月・祝) 会場:東京国立博物館 平成館(東京都台東区上野公園13-9) 開館時間:9:30~17:00(金・土曜は~21:00 入館は閉館の30分前まで)休館日:毎週月曜と7月16日(火)*7月15日、8月12日、9月16日は開館 観覧料:一般1600円 大学生1200円 高校生900円 中学生以下無料  割引:身体障がい者手帳をお持ちの方とその付き添いの方1名は無料。交通:JR上野駅公園口・鶯谷駅南口から徒歩10分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、東京メトロ千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅から徒歩15分 問合せ:☎03-5777-8600(ハローダイヤル) 展覧会公式サイト:https://sangokushi2019.exhibit.jp/ 主催:東京国立博物館、中国文物交流中心、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社 後援:外務省、中国国家文物局、中国大使館 協賛:大日本印刷、三井住友海上火災保険、三井物産 協力:飯田市川本喜八郎人形美術館、コーエーテクモゲームス、日本航空、光プロダクション