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→エウシェン王子《工場、ヴァルデマッシュウッデからサルトシュークヴァーン製粉工場の眺め》油彩・カンヴァス、90×100cm、スウェーデン国立美術館 Photo: Erik Cornelius / National museum
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↓アウグスト・マルムストゥルム《踊る妖精たち》1866年、油彩・カンヴァス、90×149cm、スウェーデン国立美術館 Photo: Cecilia Heisser / Nationalmuseum
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ヨーロッパの北部、北欧、この区分は一般的にはノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランドの5か国を含む。このうち本展で取り上げられたノルウェー、スウェーデン、フィンランドの3か国は、ヨーロッパ大陸と地続きにあるが各国それぞれ異なる独特の文化がある。北欧というと洗練されたデザインのテキスタイルや陶磁器、機能性に優れた家具でも知られているが、優れた芸術作品も多くを生み出してきている。
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展覧会の構成はまず、19世紀のナショナリズムの影響を受けた北欧絵画が生まれた背景を『序章 神秘の源泉─北欧美術の形成 From Local Sources–A Nordic Art takes Form』で紹介。次に象徴主義の影響から北欧独自の絵画を探求する画家たちを紹介した『第一章 自然の力 The Power of Nature』。続いて『第二章 魔力の宿る森─ 北欧美術における英雄と妖精 The Magical Forest–Heroes and Fairiesin Nordic Art』では、芸術家たちの心を捉えた伝統文化・故国に伝わる民話や伝承からの着想で描かれた作品を取り上げている。北欧民話や神話、またフィンランドの民族叙事詩『カレワラ』として知られる一連の物語などの影響を紹介。最後の『第三章 都市─現実世界を描く The City–Reality into Art』では、北欧絵画に及ぼした19世紀の都市の発展や生活様式への変化を北欧の近代都市の神秘的な光景とその負の影響をそれぞれを展観する。
紹介されるのはいずれも国を代表する画家の作品で、ノルウェーからはムンク、森にすむ動物や怪物といったおとぎ話の世界を描いたテオドール・キッテルセン、スウェーデンからは劇作家・小説家アウグスト・ストリンドバリ、フィンランドからはアクセリ・ガッレン=カッレラの作品などが紹介される。独特の雰囲気と文化をもつ北欧の魅力が感じられる展覧会である。
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↓アウグスト・ストリンドバリ《街》1903年、油彩・カンヴァス、94.5 ×53cm、スウェーデン国立美術館 Photo: Erik Cornelius / Nationalmuseum
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●フィンランド国立アテネウム美術館 Finnish National Gallery, Ateneum Art Museum 1888年、フィンランドの首都ヘルシンキに開館。もとは美術や工芸を学ぶ校舎として設立された。フィンランド国立美術館のうち、近代美術を主に扱い、約3万点のコレクションを持つ。ロマン主義からシュルレ
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←展示風景
●北欧神話/キリスト教に改宗する前のゲルマン人が信仰していた神々の物語のうち、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイスランドなどの北欧地域に伝承されたものの総称。現在の北欧神話は、9-13世紀頃に成立した叙事詩『古エッダ』、13世紀アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンによる『新エッダ』などに収録された伝承や英雄譚を基盤に形成されている。北欧神話において世界は複数の領域に分かれ、世界樹ユグドラシルがそれらを繋いでいる。神々や巨人、人間、怪物、妖精が共存し、世界の終末「ラグナロク」でこれらすべてが滅び、新しい世界が誕生するとされている。(展覧会資料より)
●ノルウェーの民話/19世紀ノルウェーの動物学者ペーテル・クリステン・ アスビョーンセンは、少年時代からの友人ヨルゲン・ モーとともに各地に語り継がれた民話を採集し、1841年に『ノルウェー民話集』を刊行。これは初めて書籍化されたノルウェーの民話集として国内外で注目を集め、さらに民話集2巻が刊行された。これらの民話には、少年アスケラッドや山に住むトロルがたびたび登場し、囚われた姫の救出や農村の人々が巻き起こす騒動など、幅広い物語が展開されます。民話集に挿絵を寄せた画家テオドール・キッテルセンほか、多くの芸術家の着想源となっている。(展覧会資料より)
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