1↑パリ、ジャコブ通りの自宅におけるル・コルビュジエと《多数のオブジェのある静物》(部分) 1923年 パリ、ル・コルビュジエ財団 ©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo,2018 B0365

→中・上段:シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)《多数のオブジェのある静物》1923年 油彩、カンヴァス 114×146cm パリ、ル・コルビュジエ財団 ©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 B0365

→中・中段:ル・コルビュジエ 「エスプリ・ヌーヴォー館」(1925年) Musée des Arts Décoratifs, Paris ©MAD, Paris

→中・下段:シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)《エスプリ・ヌーヴォー館の静物》1924年 油彩、カンヴァス 81×100cm パリ、ル・コルビュジエ財 ©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 B0365kaijo_2
第一次世界大戦が終結を迎えた1918年末、故郷のスイスを離れ前年からパリに居住を移していたシャルル=エドゥアール・ジャンヌレは、画家アメデ・オザンファンとピュリスム(純粋主義)の運動を始めた。ピュリスムとは“造形の純化”を意図する芸術思潮で、当時アート
のイズムとして注目されていたキュビスムの“対象の形の解体”に抗議するものだった。彼らは機械文明の進歩に対応した「構築と総合」を提唱し、対象の造形的な要素を科学的な規則に基づいて再構成し、絵画に建築的な構造美をもたらすことを主張した。このシャルル=エドゥアール・ジャンヌレこそ、20世紀建築の巨匠と称されるル・コルビュジエ(1887-1965)である。
本展はル・コルビュジエの若き時代にフォーカスして、ル・コルビュジエと同時代の作家たちの絵画、彫刻、建築模型、出版物、映像を展示。作家はジャンヌレ(ル・コルビュジエ)、アメデ・オザンファン、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、フェルナン・レジェ、ファン・グリス、アンリ・ローランス、ジャック・リプシッツなど時流を超えて評価される名手が揃う。
展示はル・コルビュジエと名を変える前のピュリスムの画家ジャンヌレの時代、1920年代のパリにあってキュビスムと共演した時代、そして絵画から建築へと総合芸術家としての道を拓いた時代を紹介。ピュリスムの
時代を経てル・コルビュジエの思想は大きく発展し、絵画から建築、都市計画、インテリア・デザインまできわめて広い領域で“近代の精神”の 実現を目指してきた。その活動を支えたのは、
→右上:フェルナン・レジェ《サイフォン》1924年 油彩、カンヴァス 64.8× 45.7cm バッファロー、オルブライト=ノックス美術館 Collection Albright - Knox Art Gallery, Buffalo ,New York.Gift of Mr.and Mrs. Gordon Bunshaft,1977(1977:29) Image courtesy of the Albright-Knox Art Gallery
人間に自由と幸福を与えられるのは芸術であり、建築こそはもっとも高貴な芸術である、という信念だった。
会場である国立西洋美術館本館はル・コルビュジエの設計による。美術館はパリで彼に師事した前川國男、坂倉準三、吉坂隆正という3人の日本人建築家の協力により完成。美術館ならではの所蔵品が増えるに従って建物が外へらせん状に拡張していく“無限成長美術館”のコンセプトを実現させた建造物だった。ル・コルビュジエは国立西洋美術館のコレクションが、19世紀の印象派から20世紀の美術へ、さらに未来へと発展することを想定し、本館建物中央部の吹き抜けを無限成長の起点として「19世紀ホール」と名付けた。国立西洋美術館は2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されたが、開館は1959年6月のこと。開館60周年の記念の年を迎えた。この世界遺産の中で生みの親の、若き時代のル・コルビュジエの作品と思想に触れることのできる、まさに記念の企画展である。
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『国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代』 国立西洋美術館(台東区・上野公園)  
会期: 2019年2月19日(火)~5月19日(日) 会場:国立西洋美術館本館
(東京都台東区上野公園7-7)  開館時間:9:30~17:30 ※金・土曜は~20:00 ※入館は閉館の30分前まで 休館日:毎週月曜と5月7日(火) ※3月25日、4月29日、5月6日は開館 観覧料(当日券):一般1600円 大学生1200円 高校生800円 中学生以下無料 割引:心身に障がいのある方とその付き添いの方1名は無料(入館の際、障がい者手帳要提示 ※世界遺産に登録の本館展示室入室には本展観覧券が必要。本展会期中、常設展示は新館展示室のみで開催。問合せ:☎03-5777-8600 (ハローダイヤル)  展覧会公式HP:https://www.lecorbusier2019.jp 国立西洋美術館HP :http://www.nmwa.go.jp/ 交通:JR上野駅公園口~徒歩1分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口~徒歩8分、京成電鉄京成上野駅~徒歩7分   主催:国立西洋美術館、ル・コルビュジエ財団、東京新聞、NHK 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、在日スイス大使館、公益社団法人日本建築家協会、一般社団法人日本建築学会 協賛:大日本印刷 協力:フランス文化財センター、日本航空、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン、Echelle-1、八十島プロシード、西洋美術振興財団